商品番号
4802-461
つる朝顔 ヌーボー花生
朝顔は千数百年前に大陸から渡来し、日本で独自の発展を遂げます。やがて浮世絵や工芸品の意匠の題材となり、日本を表象する草花となっています。
19世紀後半のヨーロッパでは日本の美意識が「ジャポニズム」と呼ばれ、
もてはやされました。印象派の画家たちが描いた絵画や、アールヌーボーの工芸品には、その影響が色濃く現れている作品が見られます。
この朝顔を日本からヨーロッパに持ち込んだのは、江戸時代末期に長崎
オランダ商館の医師として来日したフィリップ・フランツ・シーボルトでした。
江戸参府の道中に様々な人と知り合い、自然を観察したシーボルトは日本の
植物に魅了され、本格的収集に乗り出します。
帰国後、ライデンの近くに「馴化植物園」をつくり日本の植物をヨーロッパの環境に慣れさせ、王立園芸振興協会を設立し、種子輸入の会社シーボルト商会まで設立します。
シーボルトとその後継者、協力者たちが日本から運んだ数百種類の植物、
その中のひとつに朝顔がありました。
「シーボルトの努力なくしては日本の植物がこれほど速やかにヨーロッパの庭園を席巻することはなかった」 (「シーボルトの21世紀」)
本作品は、初代忠次が1900年パリ万博出品のため英国で人気のMorning Glory朝顔の意匠を図案化、その後の輸出品をもとに伝統工芸士久富彩雲が現代に復刻した作品です。
呉須のブルーと当時英国で手に入れ使い始めた緑色の顔料を用いて
染付手法で描き、釉薬を掛けて1,350度の高温度の窯で還元焼成することで、
「釉下彩」独自の窯変による魅力的な発色を呈します。さらに金彩を施して900度の錦窯で焼き上げたものです。
形姿は、当時のロクロ職人が造形した細身のエレガントなものを復刻、英国貴婦人が憧れた作品は現代に甦りました。
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4,200
ポイント進呈 ]