登り窯作品　現品限り 24谷窯黄彩駒絵　瓢箪蓋物

江戸時代に海外に輸出する染付磁器を焼いていた古窯「谷窯」、その磁器焼成の伝統は深川製磁の製陶思想に脈々と息づいております。
明治27年に初代深川忠次は｢玉｣のような美しさをもつ｢透白地｣を目指し、焼物の芯まで焼き切る焼成方法｢とんぼ窯｣を見出します。
深川製磁の世界でも稀なるクオリティを生み出す焼成技術「とんぼ窯」を薪の登り窯で挑戦、1300℃超の高温度還元焼成で焼き上げる「透白磁」を若手職人のチームにより2024年11月に挑戦した作品たち。

可愛らしい瓢箪の蓋物の中には「駒絵」を描いており、まさに瓢箪から駒を表情しています。 「駒=こま」は若馬のことであり、瓢箪のごく小さな口から馬の巨体が飛び出す、という荒唐無稽なイメージによって「意外なところから思いもよらないものが飛び出す」という言い伝えがあります。縁起のよいカラーの黄色と瓢箪に駒絵。思いもよらない幸福が舞い込んできそう。明治期の時代から受け継ぐ、職人の心意気と現代の職人による遊び心が伝わってくる作品です。
谷窯作品の表情について
やきものは窯の炎によって生まれます。焼成時には、炎による釉薬の予期しない変化や、貫入と言われる生地にヒビが入ったような状態がやきものの表面にあらわれる事があります。
登り窯の炎の表情をお楽しみいただけたら幸いです。